第1章 理想のペアと自動販売機
「よせよ、キテレツ……」
高校生⑤「だが、例の自動販売機の設置場所を知ってる奴のことは知ってる」
「何番コートの人ですか?」
高校生④「10番コートだよ。身長高い奴がそうかな」
「ありがとうございます。行くぞ、木手」
丸井が先に走り出すと、木手は歩きながらついて行きます。
16番コートを出てすぐの場所にアイスの自動販売機2台あり、理想のペアは寄りました。2人が買ったアイスは偶然同じバニラのコーンアイスでした。しかも、押しボタンを押したタイミング、取り出し口から出てきたアイスを取り出すタイミングも2人は一緒だったのです。
このように、偶然同じタイミングで同じアイスを買った丸井と木手はぽかんと顔を見合わせ、無言が続きましたが丸井は笑い、包装をはがし、先にぱくっとバニラのコーンアイスを食べました。そのあと、木手も食べ始めます。
アイスを完食後、10番コートに行った理想のペアですが、10番コートのメンバー以外は立ち入り禁止とそのコートの入口に立っていた高校生3人に追い返されそうになってしまいます。
高校生⑥「おっと、お前ら、10番コートのメンバーじゃねえな」