• テキストサイズ

「新テニスの王子様」理想のペアと千の技を持つ男

第1章 理想のペアと千の技を持つ男



 丸井は最初、木手に声を掛けず、少年がぶら下がり健康器で筋力トレーニングをしている姿を見ていたのでした。



 木手は数を数えながら両手の力を使い、身体を上げたり下げたりを繰り返していました。



 ようやく、木手がぶら下がり健康器から降りたところ、丸井は声を掛けます。



 「よぉ、キテレツ、こんな隅っこで1人でトレーニングか?」



 「あなた、さっきからいましたね」



 「何だ、気付いてたのか。あ、いや、オレも声掛けようと思ったけど、トレーニングに真剣みたいだったからさ」



 「丸井くん、使いますか?」
 丸井が次に使いたいと思ったようです。木手はぶら下がり健康器を指して聞きました。



 「いや、使わねえよ。ただ、トレーニングルームに寄っただけ」



 「そうですか」



 「練習相手探しててさ、なあ、キテレツ、オレと打たねえか?」
 丸井は木手を練習に誘います。



 「……お断りします。他をあたってください」
 木手は少し考えたあと、断りました。



 「他か……」
 丸井は立海の仲間のことを思い浮かべます。しかし、仲間たちの誰かを練習に誘う勇気はありませんでした。
/ 5ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp