第1章 理想のペアとカレイドスターズ
「キテレツ、配り物なんてしてどうしたんだよ」
丸井が目をパチクリさせていると、木手は青い服を着た金髪の少年に視線を送って答えます。
「あの方が困っていたようだったので」
「チラシ、見ていいか?」
「ええ」
木手が丸井に返事し、チラシを渡そうとすると、
「どーぞ、どーぞ!」
と、青い服を着た金髪の男の子が先に丸井にチラシを渡しました。
「ど、どうも……」
丸井は目が点にあったあと、チラシをまじまじと見ます。チラシにはカレイドスターと英語表記で書かれてあり、サーカス団のメンバーもチラシに写っていました。
「これから公演ですよ。見に来ませんかー?」
「行きたい。けど、払える金、持ってねえよ」
「大丈夫です。そんなときは、あなたも団員になっちゃいましょーう」
「ちょ、ちょっとー」
丸井は青い服を着た金髪の男の子にテントの中へ連れて行かれてしまいます。木手も後からゆっくりついて行きました。