第1章 理想のペアとカエル族とカエルに変身する少年
「キテレツ、何言ってんだ? 真田なわけないだろい」
丸井が呆れた表情で言うと、黒い帽子をかぶったカエルがケロケロと大きな鳴き声を出したのです。
「やはり、真田くんですね」
「カエルなのに迫力を感じた。真田なのか……」
黒い帽子をかぶったカエルすなわち真田は丸井と木手にこっちに来るよう、ぴょんぴょん飛び跳ねます。
「ついて来て欲しいそうですねぇ」
「真田、どうしてカエルの姿に……」
と、言いながら木手と丸井はカエル姿の真田のあとをついて行ったのでした。
コートの方まで来ると、カエルがたくさん鳴いていました。理想のペアの姿に気が付いたカエルが4匹やって来ます。
目付きがキリッとしていた茶色いカエルと額にヘアバンドをしていたカエルは丸井の方に向かって鳴き、帽子をかぶった茶色いカエルと体長が大きいカエルは木手の方に向かって鳴いていました。
丸井と木手はすぐカエルたちの特徴で誰かわかります。
「え、もしかして、ジャッカルと幸村くん?」
「甲斐くんと田仁志くんですね。なぜ、あなたたちまでカエルに?」