第1章 理想のペアとカエル族とカエルに変身する少年
「おっと、このままじゃオレ、捕まっちまうな。こうなったら……!」
マカエルは魔法の書を開き、呪文を唱えました。その後、都会の中からテニスコートが多くある合宿所に場所が変わったのです。そこは、Uー17合宿所(アンダーセブンティーンがっしゅくじょ)でした。
Uー17合宿所は多くのテニスプレーヤーがトレーニングに励んでいました。彼らはアオイとマカエルの姿を見かけると、騒ぎ出します。アオイとマカエルはユニフォームを着ていたわけではなかったため、余計に目立っていました。
「すみません、あの男を捕まえて下さーい!」
アオイが叫ぶと、高校生たちは一旦トレーニングを止め、マカエルを捕まえに行ってくれます。
しかし、マカエルがそうはさせません。呪文を唱え、周りにいる高校生たち全員、カエルの姿に変えてしまったのです。
様子を見に来た柘植コーチと黒部コーチと齋藤コーチもカエルの姿に変えてしまいます。
賑やかな声が聞こえたからか、跡部や真田たち中学生も様子を見に来たところ、
「こんなに来ちゃまずいな」
マカエルは呪文を唱え、カエルの姿にみんな変えてしまいました。Uー17合宿所のテニスコートはケロケロケロケロケロ、カエルの合唱状態になってしまったのでした。