第1章 理想のペアとカエル族とカエルに変身する少年
「ブン太、お前も魔法使いにカエルにされたのか」
目付きがキリッとしていた茶色いカエルがやって来ました。ジャッカルです。
「ああ。って、カエル姿のジャッカルの言葉が解る」
と、言った丸井に、
「お互いカエルの姿だからじゃないですか。身体の動き、軽いですねぇ」
近くにいた木手が返事をし、試しにぴょんと跳んでいました。それを見た丸井が目を輝かせ、
「おおー、おもしろそうだろい」
木手の真似してぴょんぴょん跳びます。
「ジャンプ力なら誰にも負けませんよぉ」
「オレだってジャンプ力なら……」
理想のペアがお互いジャンプ力の対抗していると、そろそろマカエルが声を掛けてきました。
「少年たち、蝸牛の角の争いしてるようだが、テニス忘れてないか?」
「おっと、そうだった」
「あなた方にテニスで勝たなければですね」
「さっき、あの人に、みんなでカエル姿になったら、ゲームがやりやすくなるんじゃないかって、提案してみたんだ」
ヘアバンドしたカエル姿の幸村が丸井に言い、
「それでマカエルさんもカエル姿になったのか」
と、丸井は返事をし、木手とぴょんぴょんコートに戻ります。