第1章 理想のペアとカエル族とカエルに変身する少年
「わー、マカエル、何しやがる」
またまたカエル姿になったアオイはぴょんぴょん跳ねながら、プンプン怒っていました。
「少年、くるぞー」
「わー」
木手のサーブが飛んできて、アオイは思わず避けてしまいます。
「よっと」
マカエルがさっと打ち返し、点が決まります。
「マカエルって人、強いな。ていうか木手、お前またカエル姿のアオイくんに球を打ったな」
「丸井くん、相手をカエルだと思ってかかっていたら、こちらが不利になってしまいますよ」
「だからって……」
丸井が木手に強い眼差しを向けると、帽子をかぶった茶色いカエルと体長が大きいカエルの2匹がやってきてケロケロ鳴き出しました。甲斐と田仁志です。
「赤い髪の少年と同じこと言っていて、リーゼントの少年にカエルになったアオイ少年に向かってボールを打つの止めるよう訴えているぜ」
と、マカエルが通訳しました。
「ゴーヤー食わすよぉ」
木手の言葉にカエル姿の甲斐と田仁志はケロケロ鳴き、逃げ出します。入れ替わりに、黒い帽子をかぶったカエルと額にヘアバンドをしていたカエルがやって来ました。真田と幸村です。真田が丸井に向かってケロケロ鳴き出します。