第1章 マイマイ、探偵チームＫＺに入る！？

　「秀明ゼミナールに通っている人たちに困っていることがないか聞き込みをしてきたわ。それも元秀明ゼミナールにいた人たちにね」
　と、マイマイが偽KZに言うと、彼らの笑いは止まります。


　「元秀明ゼミナールにいた奴らだと？」
　高校生アンが眉をキリッと上げました。


　「そうよ。それで結局、あなたたちに困らせられていた人たちが多かった。以上が報告よ！」
　最後は怒鳴って言ったマイマイに、彼らはびくっとなります。


　「怖っ！」


　「心臓が止まるかと思ったぜ」


　「もう相手にしない方がいいんじゃない？」

　高校生ドゥー、トロワ、カートルの順に口が開き、アンを先頭に行こうとしていました。けれども、マイマイの怒鳴り声が再び聞こえ、彼らは行こうとしていた足を止めます。


　「人を騙そうとして逃げるんだ。これだけは言わないと気が済まない。よくもあたしを騙そうとしてくれたな。あんたたちのおかげで、第８回人生やり直しツアー、サイッアク。でも、真の第８回人生やり直しツアーは自分が本物のKZのメンバーに入ることだったって思える」


　「ふん」
　高校生アンが鼻で笑い、再び仲間たちと行こうとすると、


　「このまま図書館へは行かせねえ」
　若武率いる本物のKZ５人が並んで立っていました。