「マヨイガ×KZ」マイマイ、探偵チームKZに入る!?
第1章 マイマイ、探偵チームKZに入る!?
「あんたが聞きたいことって?」
伊在井は後ろ頭をかき、マイマイに偽KZの情報を教えようとしてくれます。
「あいつらがよく行きそうな場所って分かる?」
「ええっと、図書館かな。そこで真面目に勉強とか読書はしてたな」
マイマイに真っ直ぐ見つめられていた伊在井は女子に慣れていないようです。後ろ頭をさらにかいてから、そう伝えました。
「図書館ね。真面目にっていうのが信じられないけどね」
「そうだよな。オレもそう思うよ。人を女装させるんだからな」
「あなたもやっぱりと言っちゃうけど、あいつらに女装させられて、偽KZに協力して活動しちゃったんだ」
「恥ずかしいけど、そうだよ」
「これ以上は思い出したくないよね。じゃ、他にあいつらがよく行きそうな場所って分かるかな?」
「悪い、あとは知らないんだ」
「ありがとう。こっちもごめんなさい、走っているところを邪魔して。行っていいよ」
「そう?」
「……もう少し情報知りたいかな。よし、次だ」
マイマイは伊在井が走って行ったあと、黒木のメモを再び見て、次へ向かいます。
工場前の空き地まで彼女が来ると、空き地の中央あたりにあった木の下で教科書を開いていた男子高校生の姿がありました。彼もまた元秀明ゼミナール生でした。