「マヨイガ×KZ」マイマイ、探偵チームKZに入る!?
第1章 マイマイ、探偵チームKZに入る!?
「思ったより数が多いね」
「見た通り、日に日にエスカレートしているのが分かるな」
小塚と若武も黒木の両脇から上杉のノートを覗き込んでいました。
「ますます、あいつら許せなくなったよ」
と、マイマイは高校生の彼らを想像しながら怒ります。
「先生も偽KZの件は噂で知ったよ」
「おっと、先生」
若武が開いてあった上杉のノートを閉じ、メンバーと後ろを振り返りました。
「あのあと、秀明ゼミナールをやめる生徒が偽KZの被害の度に増加しているよ。それで、先生も困っているんだよな」
「先生…」
彩が同情の眼差しで塾講師を見ます。
「事件の解決を頼めるのは本物の君たちだけだな。頼んだぞ、KZ」
塾講師はそう言ったあと、隣の教室へ行ってしまいました。
「で、リーダー、このあとどうする?」
黒木が若武に尋ねると、若武はうーんと考え込みます。
「せっかく、犯人が分かっていても多分、犯人4人はオレたちに警戒して秀明ゼミナールに現れないと思うぜ」
と、彩の隣に来て上杉が言いました。
「そっか、高校生アンたちがいつもこの辺に来るとは限らないもんね。とはいえ、アンたちが普段、どこをうろうろしているのかも不明だもんね」
彩がこれまでのKZの活動ノートを開きます。新しいページに今回の事件の会議のことやメモを記録していました。