「マヨイガ×KZ」マイマイ、探偵チームKZに入る!?
第1章 マイマイ、探偵チームKZに入る!?
「うん、うん、確かに。あたしはさっき掲示板で見たあいつらの名前をもう忘れたわ」
マイマイが何度か頷き、その間にも上杉の話は進みます。面倒くさがりながらも、ニセKZの高校生たちのことをきちんと説明していた少年です。
「いつからかは不明ですが、高校生アンを先頭に、彼らはオレたちに成りすまして活動するようになりました。これまで解決した事件は自分たちが解決したってウソを秀明ゼミナールに通う生徒たちに言っては、自分たちの仲間に誘っては騙す被害が増加しています。ノートをどうぞ」
上杉はノートを最初にマイマイに見せました。
「うわー、半年だけで被害者数のグラフが上がってってる」
眉をしかめたマイマイです。彼女は、ニセKZに騙された被害者数のグラフが書かれてあった上杉のノートを見たあと、彩にノートを回します。
「上杉くん、私も見ていい?」
「ああ、かまわない」
「どれどれ、あの人たち、とんでもないね」
上杉に断ってからノートを彩も見ると、怒った顔付きになりました。
「アーヤ、いいかい?」
「うん」
彩は次に黒木に上杉のノートを回します。
「これは、あの人たち、何とかしないとね」
黒木も上杉のノートを隣にいた小塚に回し、携帯を見ました。少年の知人から送られてきた高校生アンたち4人の写メを睨むようにチェックしていたのです。