第4章 (最終章)理想のペアと便利屋ダンジ
「おっとと、逃がさないゾッ!」
婦警がすぐチャラ男を捕らえました。
「アデデデデデ……」
婦警が護身術まで使ったため、痛がるチャラ男です。
「さっき、便利屋さんに連絡したら、ちょうどこの周辺の仕事を終えたばかりみたいだから、あと5分もしないうちに来るはずだけど……」
と、婦警が言ったあと、遠くから向かってくる軽トラックが見えてきました。
「あれがそうですか?」
ミサキが婦警に尋ねると、彼女はにこっと頷き、
「そうよ。おーい、こっちー!」
婦警の声が聞こえたか、並木の横で軽トラックを幅寄せします。
軽トラックの運転席から赤い髪で背が高い20代くらいの青年と、助手席から丸井と木手より1つ下くらいの青い髪の少年が降りてきました。
「はーい、便利屋ダンジでーす。トマリ、あんたが依頼人(クライアント)じゃ金が取れやしねえ。困ってることがあるんだろ」
婦警に声を掛けた赤い髪の青年です。婦警の名前がここでトマリとわかります。
「トマリさん、こんにちは」
青い髪の少年も頭を下げ、あいさつをしていました。
「ユウユじゃない。ダンジを手伝っていて偉いじゃない。あれ、トウヤも一緒じゃないの?」