第11章 テメェを俺に惚れさせる
−爆豪side−
『えっと…それは…』
「それは…って何だよ。お前らそういう関係なんか?」
『え?!違うよ!!いや…消くんとは昔から長い付き合いでさ。お兄ちゃんみたいな感じなの。だから爆豪くんが思ってるような事は何も無いよ?』
“お兄ちゃんみたいな感じ”
その言葉を聞いて、
相澤先生とあくあが
そういう関係じゃ無いと分かって
少し安心している自分がいた。
『だけど、面倒だからあんまり人に言いたく無いの!!だから他の子には言わないでね…!』
「……あくあ、ここどうしたんだ」
『え?……』
あくあの首元を見ると
一箇所赤くなっているところがあった
どうしたんだ、なんて聞かずとも
それが何なのか理解できる
聞いた後にあくあの顔が
少し赤くなったのが
答えを言っているような物だった。
相澤先生は違うとなると………
半分野郎ってとこか。
我ながら観察力というか
洞察力はある方だと思う。
今日朝あくあと轟が
一緒に学校に来たこと、
お互い下の名前で
呼び合うようになっていたこと、
嫌でも昨日
何かしらあったんだと思わせられる
「轟か…」
『あ、あの、焦凍くんともそういう関係なわけじゃ無いよ?!これは、事故というか、たまたまというか…その…』
“1回黙れ”
そう言葉にする代わりに
俺はあくあの唇を奪った
言い訳なんぞ聞きたくねェ
どういう理由だろうが
あくあがあいつにキスマークを
つけられた事実は変わんねぇだろ
『ん…っ…?!…はぁっ…ちょっと、待っ』
抵抗するあくあの両腕を
壁に押し付けて、軽く舌を入れてみる
『んぅっ……んん…っ……』
唇を離すと頬を赤く染めたあくあが
涙目で俺の目を見つめてくる。
最初でこれは、やりすぎたか…
でも、この状態でその上目遣いは
逆にそそられてしまう。
これも…上書きしてしまおう