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【ヒロアカ】泡沫少女の歌声はどこまでも

第11章 テメェを俺に惚れさせる




侵入者ってただのマスコミなのか

でもそれならみんな
敵が来たのか何かと思っているし、
どうにかして伝えてあげるべきだ

そして、顔を上げると
目の前にいたのは爆豪くんだった。


私を壁際の端っこまで
連れてきてくれたみたいだ


『あ、あの…ありがとう、なんだけど…この体勢は…っ』

「あ?しょうがねーだろ文句言うんじゃねェ」


転びそうだったところを
助けてくれたのはありがたいんだけど……


(こんなにくっつかなくても…っ!)


さっきまで背中にあった爆豪くんの手が
今は頭の位置にあって
そのままがっちりホールドされている


『だって…近くにクラスの子とかもいるしっ…!』

「こんなパニック状態で誰もみてねぇよ」


何を言っても離れる気はなさそうな爆豪くん。


周りはパニックで騒いでいるのに対し、
私達2人の場所だけ空気感が違うような
そんな気がした


まるで今ここに2人だけしかいないような。



「皆さん…大丈ーーーー夫!!」



(何?!)

声の主は飯田くん。

非常口にポーズで扉の上に立ち、
叫んでいる。


「ただのマスコミです!何もパニックになるようなことはありません!大丈ー夫!ここは雄英!最高峰にふさわしい行動をとりましょう!!」


飯田くんの一言で
パニックだった生徒達は落ち着きを取り戻し
人の波も停止した。


さすが飯田くん
この一言でみんなを落ち着かせるなんて。


『ってどこ行くの?!』


周りも落ち着いたからもう大丈夫なはずなのに
爆豪くんが突然私の手を掴んだまま走り出した


やっと立ち止まったかと思いきや


《ダンッ!!》

と両側から音が聞こえ、
爆豪くんの腕と壁に挟まれる。



『あのっ…えと…もう大丈夫そうだよ…?どうしたの?』

「てめェ…相澤先生とどういう関係だ」

『えっ?!なんでそんな急に…』



相澤先生とのことは
出久くんにも言っていないし
どうして爆豪くんがこんなことを
聞いてきたのかわからない



「…さっきお前が相澤先生に頭撫でられてるとこ見たってやつがいンだよ」



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