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【ヒロアカ】泡沫少女の歌声はどこまでも

第4章 ヒーロー科と新たな出会い




『ご、ごめん!!なんか勢いで…!』

「別に謝る必要はねぇ。まぁまさかそのまま食べるとは思ってなかったけどな」

動揺しているのを悟られないように
表情を変えるが、多分今の私は
顔が赤くなっているだろう。


(あぁーーもうダメだ、動揺が隠せない…出久くん達早く戻ってきてー!!)



「あくあちゃんおまたせ。カレーにしちゃったけど大丈夫?」

私が早く戻ってきてー!と願ったのとほぼ同時に
出久くん達が戻ってきた。
ナイスタイミング。

『うん、ありがとう!』


「あれ、轟くんもいたんだ!」


私が場所取りしておいた席に座りながらお茶子ちゃんが言う。その後みんなで話をしながら昼食を食べた。





『ごちそうさま!じゃあ私、ちょっと用があるから先に行ってるね!』

一番最初に食べ終わった私は
席を立ってそう伝えた。

”用“というほどのものじゃないけど
少し確認しておきたい事がある。






廊下を歩いていた私はある階段の前で
立ち止まってから一歩踏み出した

ギィィィィと重い音の鳴る扉を開けると
そこは雄英高校の校舎の屋上。

(広い…思ってたより3倍は広い…)

屋上にはゴミ一つ落ちていないし、
他の生徒は誰もいない。

(まぁ…普段は立ち入り出来ない屋上を貸切で使わせてもらえるように頼んだからなんだけど…)

『うんっ!ここなら人目を気にせず練習できる!』

練習…とは“歌”の事。治癒の力を使うにはどうしても歌わなければならない。
正直今まで個性をあまり使ってこなかったから歌の練習なんて一切してないしノリでやり過ごしてきた。だから下手な歌は歌いたくないというプライドはある。

まあそれは個人的意見として、治癒の力を使っても倒れないように少しずつ個性を使うトレーニングをすることが目的だ。ここならもし倒れてしまっても私が教室に戻って来なければ先生方が探しに来てくれるから安心して練習できる。そういう理由で校長がこの場を貸してくれた。

(けど、やっぱり、怖いな…)




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