第27章 私の、気持ち…?
公表すれば、
世論は彼らを褒め称えるが
処罰は免れない
公表しないなら
エンデヴァーを功労者として擁立する
目撃者も限られているし
この違反はここで握る潰すことができる
「だが、君たちの英断と功績も誰にも知られることはない。どっちがいい?1人の人間としては、前途ある若者の偉大なる過ちにケチをつけさせたくないんだワン!」
警察署の人は、そう言った
「……よろしく、おねがいします」
その問いに対して、
出久くん、飯田くん、焦凍くんは
声を揃えて頭を下げる
「大人のずるで君たちが受けていたであろう賞賛の声は無くなってしまうが…せめて、共に平和を守る人間として…ありがとう」
「…そういえば、あの人はどうなったんですか?もう1人一緒に戦った黒髪の…」
黒髪の…?
あ、待って、それって私の事?
「あぁ、そこのベットにいるよ、彼女は仮免取得者だから規則違反の心配はないワン」
「…彼女?」
男なのになんで“彼女”?
っていう疑問を
出久くんたちは思っているんだろう
『あはは、久しぶりー…』
仕方がないのでカーテンを開けて
苦笑いでみんなの前に出た。
「あくあ!?」
案の定、3人とも
驚いた顔でこちらを見ていた