第25章 ホントは分かっていたとしても
そこからトーナメント戦は
順調に進んでいた
とくに凄かったのはやはり、
轟vs緑谷戦
“君の…力じゃないか!!”
出久くんがそう言った時、
焦凍くんは左側を使った
彼の嫌う、炎の個性を
『あの会話だけで、焦凍くんに左側を使わせるなんて、出久くんてホントすごいな…』
今私はリカバリーガール出張保健所にて
出久くんの治癒を手伝っていたところだった
ちーちゃんの個性だと
出久くんの体への負担が大きくて
あまり一気に治せないと言う事で
お手伝いに来ていたのだ
ちなみにちーちゃんは今
先生に呼ばれてどこかへ行ってしまった
「……ん…、あれ…あくあちゃん…?」
『よかった、目が覚めた?』
試合の後倒れたままだった出久くんが
目を覚ましたのでグイッと顔を覗き込む
「…………って、えっ!?え、と、これはどう言う状況!?」
『落ち着いて出久くん、そんな勢い良く起きあがっちゃっだめ。ちゃんと怪我治ってないんだから。』
目を覚ました出久くんは
勢いよく起き上がろとうとしたので
思わず出久くんの頭を
押さえるように手を置いた
それもそのはず、
私は今出久くんを膝枕してる状態で、
起きたら膝枕されてたとか
勢いよく起き上がりたくもなると思う