第24章 雄英体育祭の始まり
「お前は、見てろ。俺が一位になるとこを」
『え、____』
《なんだなんだー?!あれか?
「一位をお前に捧げる」的なやつか?!》
会場のモニターに大きく映る
私と勝己くんの顔。
(え!?え、え???)
突然の事で会場中から
見られているにも関わらず
めちゃくちゃ困惑している私
会場中から黄色い歓声が飛んできて
私はもう一度勝己くんの方を見る
壇上に立つ勝己くんの目は
いつにも増して真剣で、
勝己くんの姿から目が離せなかった。
その後小さくニヤッと笑った勝己くんは
そのまま無言で壇上から
私達と同じ列に戻ってきた
(今のは…反則でしょっ…)
多分今ドキドキしているのは
緊張とかそういうのじゃない
原因はきっと、勝己くんだ。
「さーそれじゃあ早速第一種目行きましょう。いわゆる予選よ!さて運命の第一種目今年は…コレ!」
ミッドナイトがそういうと
目の前のモニターに
“障害物競走”という文字が映される
「計11クラスでの総当たりレースよ!コースはこのスタジアムの外周約4キロ!さあさあ位置につきまくりなさい…」
《スターーーーーート!!》
ミッドナイトの合図で開始した第一種目、
私は見学なのでA組の客席へ向かう事にした。
一応クラスのみんなには諸事情で
体育祭は見学、という事は伝えてある
怪我したらいつでも言ってね、とも。
だから私は全力で応援するのみ!!