第23章 青と赤と灰色と
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『…分かってはいたけど、体育祭私も出たかったなぁ…』
あの後授業は何事もなく終わり、
放課後の誰もいないA組の教室で
荷物を鞄に入れながら私はそう呟いた
「体育祭、出ないの?」
『!?…びっくりした、寧人か』
声の方を見るとA組教室の
ドアの前に寧人が立っていた
『HR終わってから結構経ってるけど、まだ帰ってなかったんだ?』
「さっきあくあが先生に呼び出されてるのが見えたから…なんとなく気になっちゃって」
そう言いながら寧人は教室に入ってきて
私の前の座席の椅子に
私の方を向いてまたがるように座る
『体育祭の事で呼び出されたんだけど…もし途中で私の個性が暴走したら危険だし、中継とかですごく沢山の人に見られるから個性がヴィランの目にも止まりやすくなるしで私にとっても危険だから見学として参加してほしいって言われたの。…まぁ、私も大勢が見てる中個性を制御できるか不安だし、自分でも分かってはいたけど…』
「そっか…。でも、その判断は正しいと思うよ。あくあに危険が及ぶのが一番嫌だし。」
『うん…っだから今回は精一杯応援するね!』
出場出来ないのは残念だけど…
応援だって立派な仕事!
それに私の個性なら
怪我した人を治癒する事だってできるし
「ねぇ、あくあ」
『んー?』
「好きな人いる?」
『え?!ちょ、何急に…』
突然そんな事を聞いてくるもんだから
動揺したせいか鞄に入れようとした
ノートを床に落としてしまった