第22章 私の知らない幼馴染
–爆豪side–
「は…?」
自分の攻撃を完全に
避けられた事に驚いているのか
それとも、
人魚となったあくあの姿に驚いているのか
一瞬思考が停止しそうになった
あくあ…まだ能力隠し持ってたんか
水の中を泳ぐあくあの姿は
まるで本当に人魚を見ているみたいで
鱗が光ってキラキラと輝いている
攻撃しようと思ってた事なんて忘れて
あくあの姿に見惚れている自分がいた
でも、その時
ある違和感を感じた
やっぱり、
徐々に水流の勢いが
速く、大きくなっている。
でも、本人はそれに気づいていないようで
あくあの意思ではないということ
(…嫌な予感がする)
「爆豪!!注意しろ」
「チッ…やっぱりか」
相澤先生に声をかけられ
その違和感は気の所為ではないと分かる