第22章 私の知らない幼馴染
もう一つ方法があるとすれば
“作り出した水の中に入って泳いで避ける”
これならバリアしながらも移動する事ができる
(でも…この方法だとみんなの前であの姿を…)
そうしてるうちにも勝己くんは
ピンをゆっくりと抜き始めている
『……迷ってる場合じゃないっ!』
大きな爆炎が起こる直前に
右手を下から上に動かして
自分のいる場所から真上に向かって
水流を発生させる
胸元のリボンに付いている
ブローチを軽く叩いて、
そのままその水の中に飛び込んだ。
青い光とともに私の足は
人間の足から人魚へと変化する
「…なに、が起こって…」
「え、何々?!」
「人魚…!?」
その勢いで水流の中を泳ぎ
水流の上へ上へ登っていく
勝己くんの爆破の勢いで
途中水流が乱れたけど
なんとかギリギリ避けることができた。