第22章 私の知らない幼馴染
『はぁ…はぁ…流石に疲れた…』
あれからだいぶ経ったけど
一向に決着がつきそうにない
「………。」
一旦攻撃が止んだと思えば
勝己くんはコスチュームの
コテのピンに手をかけた
(…あれは!!)
あの時…入学して最初の戦闘訓練で
出久くんに向けて放った攻撃!?
あの時私も近くにいたから分かるけど
当たったら軽い怪我じゃ済まないレベルのやつ
しかも広範囲だから離れないと
多少当たってしまう
「あれって、屋内対人戦闘訓練の時に緑谷に使った技だよな…?!」
「爆豪少年、それを人に向けて使うのは__」
「直接当てるつもりはねぇよ!それに、あくあは簡単にはやられねぇ」
直接当てるつもりはなくても
あの威力じゃ絶対巻き添いになるんですけど⁈
あれを防ぐには………
バリアしながら走って避けるじゃ間に合わない
波に乗って避けるのもありだけど…
水のバリアを作りながらだと体力の
消費が激しくてこの後の攻撃を避けられない