第21章 次の訓練は1対1
「それにしても、海波ってコーヒー飲むんだな。しかもこの時期にホット」
私の持つホットコーヒーとは間反対の
アイスコーヒーを手にしたマイクが
不思議そうに問いかけてきた。
『うん。昔から消くんがコーヒー飲んでる時少しもらったりしてたから苦いのも慣れちゃったんだよね!』
「あくあ、暑さに弱いのに何故かコーヒーはホットが好きなんだよな」
自分でもよく分かんないけど
何故かコーヒーはホットの方が好き。
冬に飲むホットコーヒーが1番好きだけど
やっぱり暖かい季節でも
ホットを飲みたくなるんだよねぇ
「…で、さっきは何であんな大きなため息ついてたんだ」
『あっ、そうだった。今日の午後の授業、1対1の対人戦闘訓練らしいんだけどさ…』
話題が本題に戻ると
まただんだん気が重くなってくる。
1対1ってことは何が何でも
個性使わなきゃいけないってことだし
しかも正直人に向けて個性使うの怖いし…
「あー…そういえばそうらしいな。」
『それでまた個性暴走したらどうしようって…』
「まぁ…この前の事があって不安になる気持ちは分かるが、今はこの前とは違うだろ?授業中に何かあった時は、きっとあの3人が助けてくれるさ。…それに今日の訓練は担当じゃないが俺も行くつもりだしな」
『え!消くんも来るの!』
あの3人は個性も強いし信頼もしてるし、
すごく頼もしい。
けど、本当に私が暴走した時
彼らに止める事ができるのか
それを完全に信じる事はまだできそうにない
だから消くんも来ると聞いて
少し気持ちが楽になった気がする。
「なんだ、来て欲しくないのか?」
『え?嬉しいに決まってるじゃん!消くんがいてくれるだけでもう心強いもん』