第18章 今私が伝えられる事
−轟side−
『もー…焦凍くんてば急にそういう事するのやめてよっ心臓に悪い!!』
やめてと言われてやめれるもんなら
とっくのとうにやめている
微かに頬を赤らめたあくあの表情を見て
「お前が可愛い反応するのが悪い。」
俺はそう思った。
そんな可愛い反応をされると
もっといじめたくなる
『可愛っ…?!…ほんと、イケメンってずるい…』
「…体育祭が終わったら、お前に伝えたい事がある。だからあの時言った言葉もその時に教えてやる。」
この感情と、過去の話。
それをあくあに伝えるのは
もっと後にするつもりだった。
けど爆豪がライバルと分かった今、
のんびりしている暇はないと思った。
『私に伝えたい事??…よく分からないけど、わざわざ今言うってことはきっと大事な話ってことだよね。』
「……あぁ、そうだな、大事な話だ。」
『そっか、分かった!』
そんな会話をしながら黒板を綺麗にし終わると
その後あくあは用事がある、
と言ってどこかへ行ってしまった
かと思いきやその数分後には何やら
廊下で騒ぎが起きていて
その騒ぎの中からはあくあの声が聞こえてくる
それに気づいた俺が廊下に飛び出したのと
同時に爆豪も廊下へ飛び出していった。