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【ヒロアカ】泡沫少女の歌声はどこまでも

第18章 今私が伝えられる事



午前の授業は終わりお昼休み。

食堂でお昼を済ませた後、
私は教室の黒板と格闘していた。


(………届かない)


今日は日直で私が黒板当番なのだが…

(こういうのは背が高い人に
任せるべきだと思うんだ私は。)

私だってそんなチビじゃないし
黒板くらい普通に消せるよ??
けどさ。たまにいるじゃん。
黒板の1番上のギリギリまで使う先生。

その時、誰かが後ろから
私が今消そうとしていた文字を黒板消しで消した


『わ、焦凍くん』


後ろを振り返るとそこには焦凍くんが立っていた


「黒板、俺も手伝う」


『ありがと!………そういえばあの時…私に何か言ってたよね?』

「あの時?」

『一昨日…その、私の個性の暴走を止めようとしてくれてキス…する直前』


個性が暴走している時の事は意識が
朦朧としていたのでよく覚えていないけど
あの時焦凍くんは私の耳元で
何かボソッと呟いていた気がする。


「……秘密だ。」


焦凍くんは分かりやすく
私から目を逸らしてそう言った


『えっ何その反応!教えてよ余計気になるじゃん!』

(そんなわかりやすく目逸らすなんて何かまずい事でも言ったのかな?)


「…じゃあ────」


逸らされた焦凍くんの目を
じーっと見つめていると、
いきなり腰に手を回されたかと思いきや
ぐいっとそのまま引き寄せられて
すぐ目の前には焦凍くんの顔があった


「そんなに知りてぇなら、今ここでキスまで再現してやろうか?」


目の前でいたずらな笑みを浮かべた焦凍くん
私はびっくりして硬直していた


『へ……えっ?!い、いや、遠慮しときますっ!!』


焦凍くんの発言に対してか
初めてみたその表情に対してか
はたまたその両方に対してか、
恥ずかしくなった私は
焦凍くんの体をドンっと押して
距離をとった。

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