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【ヒロアカ】泡沫少女の歌声はどこまでも

第13章 あなたは…誰…?


−爆豪side−



「おいてめェ…あくあに手ェ出したらブッ殺す!!」



黒い霧のワープゲート
みたいなやつで飛ばされて
その場の敵を片付けた後、
1人のヴィランに抱えられていってしまった
あくあを探し回っていた。


あくあの個性を戦闘訓練の時に
この身で感じたからこそ
あくあが強い事は分かっている


あの個性の強さなら
ヴィラン1人くらいなんとかできるはずだ


でも、あくあは
あのヴィランが近づいてきて
抱えられた時点で個性を使わなかった


普通ならあの時点で
個性でなんとか反撃するはずだ


そこで一つ思った事、
なんらかの理由があってあくあは
個性を使わなかったんじゃなくて、
使えなかったんじゃないのかと


戦闘訓練の時、
最後の最後まであくあは


個性を使わなかった


使えていなかった




何か根拠があるかと言われれば
根拠はないけど
どうにも放っておけなくて、

ワープゲートをブッ潰しに行く前に
あくあを探したほうがいいと思った


そして今、あくあがヴィランに
詰め寄られているところを見つけたところだ



『勝、己くん…』


爆破の煙が薄くなると俺の爆破の風圧で
飛ばされてよろけた1人のヴィランと、
壁際に立つあくあの姿が見えた


何なんだあのヴィラン。


あくあはあのヴィランに
面識は無さそうだったけど、
あいつはあくあの名前を呼んだ。


話がしたい、と。



「チッ…邪魔すんじゃねぇよ。…ま、これはまた今度でいいか。じゃあね、あくあ。」

「待てっ…!!」



もう一撃くらわせてやろうと
手のひらをヴィランに向けたときには
もうその場にそいつは居なかった。



「おい、大丈夫かあくあ」


『私…私さっき…っ個性…何故か使えなくて、それでっ…』


あくあのそばに駆け寄ると、
声が震えていて
まるで何かに怯えているみたいだった。


早く元いた場所に戻って
加勢するべきなのだろうが
この状態で戻ったら
かえって危険になってしまう


「落ち着け、もう大丈夫だ」



どうにかあくあを
落ち着かせようとそっと抱きしめる



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