第2章 目覚め
『あ、その声家康?
ごめんちょっと起き上がれない……』
そう言うと家康は無言で
近づき起こしてくれた
『ありが……』
ありがとうと言おうとすると
言葉を遮るように抱きしめられた
「この馬鹿っ
どれだけ心配したと……」
『…っごめんなさい』
当たり前だ
散々迷惑かけて
挙句の果てに怪我までして
「……帰ってきたから許す
肩はどう?」
『ん〜、まだ痛いかな』
「当たり前でしょ
銃で撃たれたんだから
弾が貫通してたのが救いだったけどね」
『なんか痛くなってきた……』
「えっごめん」
撃たれた時の衝撃を思い出したら
傷が痛み出した
(でも2人を守れたから)
家康が痛み止めの薬を用意していると
「 様まだ目が覚めてないの?」