第3章 別れ
『区切りをつけさせてください
謙信様』
「……これだけは誓え
決して死ぬな
────生きろ」
『──っ!』
「勝手に死ぬことは許さん
お前が生きる意味とやらを
見つけたその時は
もう一度攫いに来てやる」
『っ……誓います』
その言葉を聞くと
すんなりと謙信はを
離した
『……謙信様は
私の初めての恋人です
謙信様がくれた思いはすごく
嬉しかったです
…ありがとうございます』
涙か止まらない
別れを切り出したのは私なのに
本当に嫌いだ
私という存在は
「……っ、
お前がお前を嫌っていても
好かずにはいられなかった
生涯お前以外愛せないだろうな
──ありがとう」
ふわりと顔を上げられる
その手は優しくて
髪に触れた唇も全て
甘くて
溶けてなくなりそうなくらい
脆かった