第2章 目覚め
「ー!!」
『うわぁっ』
鬼のような形相で走ってきた
秀吉に思わず驚く
何せ通りすがった女中でさえ
曲者かと思ったくらいである
『ひ、秀吉さん
久しぶり……?』
「何が久しぶりだ!
こんなに気が気でなかったのは
人生で初めてだぞ!」
「秀吉落ち着かないか
は一応起きたばかりの
怪我人だ
そして廊下は走るな」
「うるさい
俺の小言をとるな!」
ぎゃーぎゃーといつもの2人を
もぐもぐと
お粥を食べながら見守っていると
「様、
ご無事で良かったです」
『三成くん!』
「いや、ご無事じゃないでしょ」
家康が小声でつっこむ
「秀吉様から果物を届けに来ました
どうぞ」
にこりと微笑んで大量の果物を渡した
『わぁ、ありがとう!』
食べ終わったお粥を置いて
果物を受け取る
「っちょっと!
そんな重いもの持ったら……っ」