第1章 ぼくを困らせる可愛い主 〔にっかり青江/R18〕
「きみは一体彼女に何をするつもりかい?」
ぼくが問うものの、幽霊はゆらゆらと浮いて璃杏の側へ近寄ったと思うと、すっと手を伸ばし璃杏の胸のあたりを撫で回した。
「ひぇっ!」
いきなり幽霊にからだを触られた璃杏は驚いて叫び、ぴょんと飛ぶように自分の今迄いた位置から後ろに後ずさった。
「うん、やっぱり良いからだだ」
にたりと幽霊は笑うと更に璃杏へ近寄った。
「あなたはとても自分好みだ。幽霊だって異性が欲しい時があるんですよ。霊姦…とでも言えばいいのでしょうか。ねぇ、自分にあなたを触れさせてくれませんか?」
何を言われているかわからないものの、卑しい表情の幽霊を見て璃杏の顔がくもり、こちらを見る。
「…青江さん…このかた、何て言ってるかわかります…?」
恐る恐るぼくに聞いてくるので、ぼくは一度ためいきをついて言う。
「話しているのはわかるけれど…知りたいかい?」
幽霊はにやにやしながら璃杏の脚を撫で始め、璃杏は「ひっ」と小さく声をあげた。
璃杏の名前を知られるのはぼくとしては控えたいので、わざと主呼びをする。
「主、それは主のからだが気に入ったと言っていて、主にもっと触れたいそうだ」
「…触れ…たい…?え…どういう、こと…やぁっ」
最後の「やぁっ」の時に、それは璃杏の脚のつけねへ手を大胆に伸ばしたのだった。