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刀剣相愛譚 《刀剣乱舞/短編集/R18》

第6章 出会ってしまったひとりと一振り 〔肥前忠広〕


そして演練の日がやって来た。

「ねぇ、歌仙さん、これで良い?」

娘は審神者らしく、いつもの現世へ仕事に行く時の服装や本丸で過ごすジャージ姿とは違う、着物姿での動作にてこずっていた。

「あぁ、雅で良いね」

歌仙は戦闘姿で、審神者の着物姿を見てにっこりする。

「璃杏さん、可愛い」

乱がすばやく審神者の姿を見て褒める。

「ありがとう。着慣れないから恥ずかしいんだけどね」

照れながら審神者が答えると、鯰尾がすっと手を差し出した。

「璃杏さん、手をどうぞ。転ばないように俺が支えるよ」

タイミング良く手を差し出され、審神者は目を丸くする。

「ずおくん、かっこよすぎ」

「へへっ、そう?」

満面の笑顔で鯰尾は答え、そして演練会場へこんのすけの案内で向かった。



その途中、こんのすけは注意事項を説明する。

「会場には私たち管狐であるこんのすけが本丸の数だけいます。私をどうぞ、他本丸のこんのすけとお間違いにならないようにしてください」

こんのすけに注意され、審神者は質問した。
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