第4章 じゃあ、オレのになって《三ツ谷隆》●
ずるずると、ゆっくりとナカから抜いていく。
かと思えば、焦らすようにまた奥へ戻ってきて。
それを繰り返して、まるで波のように腰をゆっくりと動かす隆くんを急かすように、首の後ろに手を回して抱きついた。
「ン、も、っと…激しいのがいい…っ」
「すぐイったらつまんねーだろ?」
「もぉ、ッ…いじわる…!」
「焦んなよ…イイとこ当ててやるからッ」
「ッあ!??」
ゆっくり抜いて…戻る時。
隆くんは、勢いよく奥を突いた。
ぱんっ!という音ともに目の前に火花が散って、それを合図に隆くんの腰の動きが少しずつ速く、勢いが強くなっていく。
腰を打ち付ける間隔が狭くなって、いっそうギシギシとスプリングが軋み、ベッドが大きく揺れて…
その揺れも快感へと変わって、最奥を律動で躊躇なく突かれるたびに絶頂を迎える。
ぐちゅ、ぐちっ、と卑猥な水音と、隆くんと私の肌がぶつかる音に、耳まで犯されてる気分になる。
何度果てたかなんてわからなくて、…でも、ただただ彼が愛おしくて。
「ああッんああ、あっあ、たっ、かしくッ、イってるッからぁ!!」
「はっ、は、蛍ッ」
「も、あッやぁ、ッ〜〜んあ…ッ」
「ッく、蛍、も、出そうッ」
「んぁッだ、して、隆く…ッ……あぇ?」
快感で思考力が低下していたけど、揺さぶられながらもふと我に返る。
隆くん、ゴム付けてた…?
挿入前に、袋を破く音が聞こえなかった。
つまり…今たぶん、隆くんは生のまま私のナカにいるということ…?
それはまずい、と思って、快感を堪えながら慌てて起き上がった。
「ッあ、待っ…隆くんゴムッ、つけ、」
「付けて、っねぇから、はッ、ナカに出すのは今度、なッ?」
つらそうに、でも快感で顔を歪ませる隆くんは、少し口角を上げながらそう言って私の唇にキスをする。
隆くんのキス…嬉しくなって、自分から舌を出して絡ませた。
外に出すなら…いいかな。
でも、相手は隆くんだし……私は別に、ナカでも…
「はッ、ぅ、蛍、イきそ…ッ」
「ンんぁッ、い、って?隆くん、イって、いいよ…!」
「ん、っぁ、は、蛍、蛍ッ…〜ッく」
一際強く腰を打ち付けたかと思うと、隆くんは私のナカからズルンとそれを抜いて…
私のお腹の上に、堪えていた欲を吐き出した。