第3章 甘えて、いい…?《佐野万次郎》●
「んッぁああっ、〜〜ふぁ、ン…ッ」
「ッ…はぁ──…」
ナカが収縮を繰り返して、私は3回目の絶頂に一瞬意識が飛びそうになった。
でもだめ。まだダメ。万次郎のでイキたいから…。
何とか堪えるために、イク直前に万次郎に抱きついて背中に爪をたてて傷つけてしまった。
血が滲んでないといいけど…。
「も、ッや、まんじろ、いれて…っ」
「ばッ、か、今それ言うなッ」
「余裕ないくせに強がんないで!も、もう大丈夫だもん、ちょっとくらいなら痛くてもいいって言ったよ私…!」
「っ…」
もう我慢できないよぉ…と、目尻から流れた涙を拭うことはせず、万次郎の頬を包みこんで額を擦り合わせる。
息を飲み込む万次郎の唇に吸い付けば、ハッと強く息を吐き出した万次郎は直後、ナカに入れていた指を抜き取った手と、胸の突起をいじっていた手を私の背中に差し込んで、勢いよく抱き起こした。
締め付けるものがナカから突然消えて、膣が少しだけ収縮する。
でもそんなことが気にならないくらいに、私の唇を貪る万次郎が愛しくてしかたがない。
「っは、蛍、ゴム取って…ッ」
座る万次郎の腰に跨るような体勢…対面座位の体勢で、息を荒くする万次郎がさっき取ってきた小さな袋…避妊具であるゴムを枕元からとって、手渡す。
ズボンと下着をずらして、大きく硬くなったソレにゴムを装着する万次郎。
羞恥心などとうに捨てた私はそれを見つめ、装着し終わった万次郎に抱きつくようにして首の後ろに手を回す。
でも万次郎は少しだけ体を離して、熱のこもった目で私を見つめる。
「…いいんだな?」
「…うん、いいよ」
「やめてって言われてもやめらんねーからな」
「ん、…きて、万次郎」
2週間ぶりだから。
そんな、生半可な理由じゃない。
「ぁッ…んん、ぁン…ッ」
「ッく、は…っ」
好きだから。万次郎のことが、大好きで、心から愛しているから。
早く、って…強く求めるのは、当たり前でしょう…?
「ふ、ぁ…ッ、はい、った…?」
「っ…ん、全部入った。…痛くねぇ?」
「ふふっ、全然、だいじょうぶだよ」
早く挿れたいだろうに、それを堪えてゆっくりと私のナカに入ってきた万次郎。
熱くて、脈を打つソレは、まだ挿れただけで動いていないのに、もう蕩けてしまいそうなくらい、気持ちいい。