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【東リべ/中・短編集】愛に口付けを

第7章 あげるから、もらって《松野千冬》●




そして一番の問題は、三つ目だ。

後日、必ず?顔を見せに来いって?



「ご、後日、って?」
「お母さんの都合がいい日に、って。私たちは高校生だし、放課後はいつでも暇でしょ?」



は、公開処刑じゃねーか。

蛍の処女をオレが奪って、同時にオレは童貞を卒業した、ってことがお義母さんにバレるってことだろ?蛍が初カノって最初会った時言っちまったもんなオレ。こンッのくそ馬鹿野郎。

…いや、条件出された時点で詰んでンだけどな?



「ま、じかぁ…」
「それが、今のコレの条件」



目の前にいる微笑みを浮かべる天使が、一瞬だけ悪魔に見えた。

でも、そんなの吹っ飛んでしまうくらいの可愛い言葉をくれる蛍に、オレはもう骨抜きにされているわけで。



「私の初めて…千冬にあげるから、もらってくれる…?」



唇の先を触れさせながら、頬に触れていた手でオレの後頭部をスリスリと撫でる蛍。
妙に心地よくて、蛍が可愛すぎて、もう後のことは後で考えよう、と思考を放棄した。



「…ッたりめーだろ。その代わり、蛍もオレのドーテー、貰ってくれよ?」
「ふふ、喜んで」



おかげで緊張が少し解れた。
…まぁだからと言って、オレの思うままに蛍を抱くのはダメだけど。



声をかけながらゆっくり、痛みを感じさせないように自身を蛍の最奥へと埋めていく。
オレの性器が溶けてしまいそうなくらい熱くて、小さく疼いているナカは、ひどく心地よくて。

落ち着いた頃に一度だけ強く突いて処女膜を破ったら、さすがに痛みが走ったようで…その後はしばらく動かずにいたけど。
「いいよ」と微笑んだ蛍の合図をもらってから、最初はゆっくり…蛍の声が変わってきたら徐々に律動を速くして。

動きに合わせて出てしまう声が恥ずかしいのか、口元を覆って我慢しようとする蛍に「抑えんな、聞かせて」と囁きながら首筋の汗を舐めとって…たくさん、キスをして舌を絡めて。

千冬、好き、…やっぱり怖い、と口々に言いながらもオレにしがみつく蛍の声と、吐息の熱さと、言葉に…今まで感じたことがないほどの絶頂感が押し寄せてきた。

蛍、千冬、とお互いの名前を呼びあって──…


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