第2章 revenge2
ここは・・・私の部屋か。
とりあえず、マイキーさんのとこに行かなきゃ。
あの後、中学生の私がどうなったかわからない。
マイキーさんに電話をしてみたが、繋がらない。
急いで玄関に向かう。
「わっ!?」
「ひゃ!?・・・星那!?」
玄関の扉を開けると、仕事から帰って来たであろう母とぶつかりそうになる。
「こんな時間にどこ行くの!?」
「マイキーさんのとこっ!!」
母を避けて走った。
母が私の名前を呼ぶが無視した。
ごめん、お母さん、帰って来たらちゃんと謝るから。
走りながらもう一度彼に電話をかけてみたが、やっぱり繋がらない。
家に行ってみるか・・・。
その時、バイクの音が聞こえてきた。
それも1つどころじゃない、数え切れない程だ。
どこかが攻めて来てない限り、この辺で走ってる暴走族は、東卍くらいだ。
武蔵神社に行ってみよう、そこに彼がいる気がする。
会いたい・・・彼に会いたい。
どんな理由を並べても、結局私は、ただ彼に会いたい。
武蔵神社に着くと、駐車場にたくさんのバイクが止めてあった。
あれ・・・卍のマークがついているあのバイクは、マイキーさんのバブだ。
階段を駆け上がっていく。
「きゃっ!!」
足を引っ掛けて転んでしまった。
膝を見ると血が出ている。
手をつくのが間に合わず、おでこもぶつけてしまった。
手で触ってみると、血が出ている。
「ドジ・・・。」
肘も痛いな・・・。
でも、それを無視して駆け上がった。
階段を登り終わると、東卍の人がたくさんいた。
少し高いところにマイキーさんの姿を捉えた。
目が合うと、驚いたように目を少し見開いた。
「星那!なんでここにいる?」
「会いたくて・・・。」
少し怒っている。
「オマエら、道を開けろ!」
その声にみんなが私の前を開ける。
そして、私の目が捉えた。
マイキーさんの前に座る人物を。
誰、あいつ。
あんなとこにいるってことは、幹部だよね。
「総長、誰ですか?」
「稀咲・・・星那、来い!!」
彼の口から微かに、でもはっきりと稀咲と聞こえた。
その瞬間、血が沸騰するように頭が熱くなり、走り出していた。