第1章 revenge1
タケミチくんたちが、アッくんに会うと言っていた日にちが過ぎ、直人くんから連絡がきた為、彼の部屋に向かった。
「ドラケンさえ生きてれば東卍は、こんなやべー組織になってないと思うんだ。」
部屋に入った瞬間、そんな言葉が耳に届いた。
「星那ちゃん!」
「あ、ちょうどいい所に来てくれました。」
ドラケンさえ生きてれば・・・?
ドラケンさんは死んだの?
マイキーさんの1番の理解者が・・・?
「どうして・・・どうして、どうして・・・。」
混乱する私に2人が必死に宥めてくれたおかげで、なんとか正気に戻り話を聞く。
アッくんは、ドラケンさんの死によってマイキーさんは変わってしまったと言い残し、タケミチくんの目の前で飛び降りたという。
そうだ、辛いのはタケミチくんだ。
タケミチくんを線路に突き落としたのもアッくんだという。
「大丈夫です、2人とも。千堂敦も龍宮寺堅も救えます。」
直人くんの言葉に希望が見えた。
「龍宮寺堅の死について調べました。当時の新聞の1文を抜粋します。」
そう言いながら、パソコンで記事を出し、続けた。
「2005年8月3日、東京都渋谷区の駐車場で、暴走族のグループ50人が乱闘。中学生(15)が腹部を刺される等の暴行を受け死亡。」
酷い・・・喧嘩で刃物を?
「この中学生が龍宮寺です。」
どうすればいい?
喧嘩なんて・・・私は・・・。
私は彼を救えるの?
誰かを殴るなんて、私はしたくない。
ネットにも情報が書かれていたようだ。
それによると・・・
東卍がマイキー派とドラケン派に分かれてしまい、内部抗争にまでなってしまったようだ。
それでドラケンさんが死んでしまった。
2人が抗争なんてするはずないので、なにか裏があると結論付け、過去に行き調べることにした。
12年前の8月3日は2週間後に迫っている。
「8月3日、龍宮寺堅を救う!!それが今回のミッションです!!」
人の命を救う。どれだけ難しい事だろう。
それでも成功させなければならない。
このミッションが成功すれば、マイキーさんもアッくんもヒナも全員救える!!
「絶っ対ぇドラケンを救ってくるぜ!!」
彼らは握手した。