第1章 日常
「うっ……」
「おい、立てよ」
そう言うと萌と唯は私の腕を引っ張り無理やり膝立ちをさせる
すると茉莉花の顔が近づき
「んふ、まだまだ発散しきらないからぁ…っ!」
「うっ……!」
私は思い切り腹を蹴飛ばされそのまま後ろへ倒れ込んでしまった
その場でうずくまることしか出来なかった
茉莉花はいつもズルい
いつだってあることないこと言って相手を悪くしてみせる
「んはは!まじウケるw」
「茉莉花ホントに最高w」
そう言って盛り上がった3人は笑いながら私の滑稽な姿をスマホで撮り始めた
「はい、これもあげるー」
そう言うと唯はカバンからペットボトルを取り出し私の頭の上でひっくり返す
「私のもあげるねー」
萌も唯の真似をしてペットボトルを取り出し水をかけると茉莉花は動画を撮りながら
「ねぇどんな気分?」
私の髪をつかみ睨みつけると、萌が私の顔をめがけペットボトルを投げつけてきた
「っ…」
それからしばらくボールを投げられたり、蹴られたり踏みつけられたり散々されると茉莉花は飽きたと言って体育館倉庫から出ていった