第3章 PRAY 3
それから私は笑わなくなった。
そのうち銀時たちが攘夷戦争に参加
することになって、私は幼いながらも
頑張ってみんなについてった。
みんなも最初は私を戦争に参加させるのを止めていたが、私が一生懸命剣術を覚えたのとその成長の早さから認めてくれた。
そして戦争を終えた私たちには何も残らなかった。
私に残ったのは最年少にして戦争に
参加した“鬼姫”という異名だけだった。
私が笑うと両親が悲しむ。
私は笑っちゃいけないんだ。
笑わないことは親に何もしてやれなかった私のせめてもの罪滅ぼしだ。
銀時はそんな私に無理に笑えとは
言わなかった。
それが銀時の優しさだった。