第3章 PRAY 3
「よく親が殺されたって言うのに笑ってられるな。 能天気でいいなお前は。
お前が笑うとムカつく。両親もそう思ってるさ。笑ってるお前に腹立つ。
もう笑うな」
私には10歳近く年の離れた姉がいた。
その姉は両親が殺されるなりふらっと
どこかへ消えてしまった。
まだ幼い私を置いて。
でも、銀時たちと出会って少ししたら
姉が私の前に姿を現した。
きっとずっと私のことを影で見ていた
のだろう。
そして、私にそんな罵声を浴びせて
またどこかへふらっと消えていった。
≪もう笑うな≫
たくさんの罵声は幼い私の心に深く
傷跡を残した。
≪両親もそう思ってる≫
両親も私が笑うのに腹が立っているのか。