第57章 【第五十六訓】漫画キャラにとって読者は神様です
「え、なんで?」
獣達を追った先にいたのは、200位と288位。
そんな順位なのにモブではない。その数字を持っているのは元1位と元8位。
「新八君、新二八八君!!」
「○○さん!」
「どうしてそんなに順位が下がってるの?」
「僕等にもさっぱり……」
「お、遅かったか」
そこに、ももぞもぞと地べたを這いずり長谷川がやって来た。
彼は全裸で亀甲縛りにされていた。
○○が定春とエリザベスを追っている間に、ホテルでは内乱が起こっていた。
長谷川が言うには、順位を奪い合う醜い争いを繰り広げた故に、天罰が下ったという。
「えー、じゃあ神楽ちゃんも三桁になってるの?」
○○は顔を歪ませる。
「こんな数字の人達と一緒に仕事なんて出来ない。目がチカチカする。数字酔いする」
言っている間にも、銀時はさらに順位を下げ201位になった。
この騒ぎはある人物に仕組まれたものだと、長谷川は言う。
「原点に帰れ……」
銀時、○○、新八は首謀者がいるという屋上へと向かった。
「山崎さん」
首謀者は、最初に襲われたはずの山崎だった。
その襲撃こそが、皆の順位を引き下げるための演技だった。