第50章 【第四十九訓】盗撮した亀を捕まえて竜宮城に行ってみた 其ノ三
「竜宮城が……揺れてる!!」
突然、足元が上下に振動。
四人の頭上からは、パラパラと瓦礫が降り注ぐ。
「○○殿ォォォ!!」
「○○!!」
「ふぎゅ!!」
桂と銀時は○○を護るために二人して覆い被さるが、それは逆効果。
二人の下敷きとなり、○○は押し潰されている。
「何やってんスか、アンタら!!」
新八は桂と銀時を蹴飛ばし、○○を救出する。
引っ張り出した○○は目を回していた。
「大丈夫ですか、○○さん!」
頬を叩くと、○○は頭を押さえながら起き上がる。
キョロキョロと周囲を見回した後、新八を見上げる。
「新八君……? ここはどこ? 私は誰? じゃなくて、お妙さんや神楽ちゃんは……?」
「○○さん! やっと元に戻ったんですね!」
先程までのボンヤリ加減はなくなり、その口調はハッキリしている。同じ老人でも、ボケは感じられない。
「ここは竜宮城です。他のみんなは乙姫の野望を食い止めに――!」
その背に○○を乗せた時、扉から漏れ入る白い煙に気がついた。