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3月9日  【A3】

第9章 雛菊桜




 「……終わったら反省会だな。」

 雄三さんからの指導に、腐らずにちゃんと向き合おうとするところ、さすがみんなだな。
 至さんの差し入れのついでに私も何か作って差し入れてあげよ。

 「はいはい」
 「お、どこに集まる?オレ、飲み物差し入れするよ」
 「じゃあ、ボクはドーナツ持って行こうかな」
 「オレはおにぎり〜」
 「女子会ノリやめろ!」

 盛り上がるみんなを見ながら少し物足り無さを感じたかのような雄三さん。

 「ったく、全然答えてねぇな。
夏組もなかなか面白い素材が揃ってるみたいだな。初代を思い出す。」

 …初代。

 「初代夏組も変人ばっかってこと?」

 さすが幸くん、鋭いツッコミにクスッとしてしまう。

 「お前含めてか」

 小学生男子みたいな絡みをした天馬くん。

 「はぁ?アンタの事でしょ」

 食ってかかる幸くん。

 「なんだかんだいいコンビだよね、2人。」
 「たしかに。」
 「セット売りにしたら、名物になりそう」

 なんて言ってみたら2人から、ものすごい睨まれた。
 そんな私をみて何気なく、いづみちゃんがいう。

 「だんだん至さんとか、左京さんに似てきたよね、芽李ちゃん。」

 …そうなのかな?

 「みんな変だよね〜」

 穏やかなテンションで言う三角くんに、2人からの八つ当たりだ。

 「お前が言うな!」
 「アンタが言うな!」
 「まぁまぁ、スミーはサンカク好きなだけだし!」

 かずくん、それフォローになってる?
 まぁでも、その分三角くんはすごく優しい男の子だ。

 「さんかくはさんかくだからさんかく好き〜」
 「意味がわからん」
 「三角っていう名前だから、サンカクが好きって事じゃないかな?」
 「むく、大当たり〜」

 椋くんすごい。

 「えへへ」

 可愛い、笑ってる。

 「芽李さん、椋を見る目が怖すぎ。」
 「大丈夫、幸くん見てる時も同じ気持ちで見てるから」
 「は?嫌なんだけど。」
 「辛辣な幸くんも可愛いね?」
 「うるさいバカ。」
 「毒超えてただの悪口じゃん。」

 
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