第3章 *アリアーブ・ナーリヤ*
マレウス『分かった。厳命しておこう』
『...』
ユウ『どうしたの?』
『綺麗..』
紅茶購入の後、暫く市場を見ながら歩いていると、突然足を止めたに問いかけると、その見つめる先に色とりどりの砂が入った砂時計が並んでいた
カリム『これはただの砂時計じゃないんだ。お守りになるんだぜ!中に入ってる砂の色ごとに、色んなご利益があるんだ』
ジャミル『ご利益の由来は、伝承にちなんでいます』
トレイは早速、店の前に掲げられているそれぞれの砂の色のご利益を読むと、2つの砂時計を手にとって買うことに決めた
トレイ『..よし、ピーコックグリーンとクリムゾンレッドの砂時計を買おう』
ケイト『それって誰と誰に渡すの?』
トレイ『ピーコックグリーンはデュースに、クリムゾンレッドはエースへのお土産だ』
『二人の色..』
トレイ『図らずもそうなってしまったな。でも、選んだ理由はお守りの効果を見て決めたんだ』
ユウ『どれどれ..ピーコックグリーンは、お姫様が頭の回転が早かったにちなんで学業成就。クリムゾンレッドは..』
ジャミル『伝説の砂漠の魔術師が纏っていた服の色。ひた向きに国のために尽くした彼にあやかって、集中力向上の効果がある』
ケイト『あははっ!確かにあの二人にはピッタリなお守りだね!』
マレウス『クローバーとダイヤモンドは、他の誰かへの土産を買ったのか?』
トレイ『ああ。リドルに、赤いティーカップとソーサーをな』
ケイト『オレとトレイくん、二人で割り勘してね』
『私も..みんなにティーカップ、あげようかな』
ユウ『確かに、他の寮の人達も紅茶飲みそうだしね。でも全員分買うととんでもない価格になりそうだ』
『むぅ...どうしよう』
ユウ『カリム先輩たちみたいに、お菓子でも買って贈ろっか』
『...ん。あ、でもヴィルさんたちのところはお菓子じゃないほうがいいのかも』
トレイ『あ~..エペルやルークはともかく、ヴィルにお菓子は少し悩まれてしまうかもしれないな』
『じゃあ、ヴィルさんには何をあげよう..』
ジャミル『だったら、この入浴剤はどうだ?』