第3章 *アリアーブ・ナーリヤ*
『美味しい..甘い』
ユウ『アイスも美味しいね』
マレウス『ユウ、、お前も食べているのか』
ユウ『あ、ツノ太郎。氷菓好きのツノ太郎なら、これかなり食いついたんじゃない?』
マレウス『ふ、確かに興味はかなりそそられたぞ』
ユウ『だろうね』
『美味しい。これで、ツノ太郎との愛情もずっと続く』
マレウス『それに頼らずとも、僕はお前を永遠に想っている』
『んふふ..私も』
ナジュマ『シルキーメロン、美味しかった~。さ~て、次は何をおねだりしようかな~』
ジャミル『やれやれ、まだ食べるのか』
ユウ『あ、パンもある』
ナジュマ『この国って、パンが主食なんですよ!』
ジャミル『路肩の小さなベーカリーにも、パン焼き釜があって、焼きたてのパンが楽しめるぞ』
『このパン、すごくおっきい..』
目線の先には、子供ほどの長さのパンが売られており、明らかに他と違って特別目をひいた
ナジュマ『気になりますか?』
『!!..ん..』
突然声をかけられまたビクッと震えながらも小さく頷くと、返答してくれたのが嬉しかったのか、ナジュマはパアッと花を咲かせるように笑う
ナジュマ『タワーバゲットって言うんです。あれも花火大会名物なんですよ』
ジャミル『熱砂の国では、大きいバゲットを食べると、一生食べ物に困らないと言われてる』
グリム『こんな大きなパン、見たことない!食べ応えありそうなんだゾ!いただきまーす』
ナジュマ『あっ、1人で食べちゃった』
『食べきれる?』
ユウ『無理でしょうね』
ユウの言った通り、1人でバゲットに挑むも途中から力尽きて食べるスピードが遅くなり始めた
ナジュマ『このパンは、1人で食べる用じゃないんだ。みんなでちょっとずつ、分けて食べるの』
グリム『ユウ、残りを食べてくれ~』
ユウ『いいけど、全部は難しいかな』
『私も食べる』
トレイ『仕方がない。俺たちも一緒に食べてやるか』
ケイト『でも、この大きさのパンをそのまま食べたら、グリちゃんみたいに飽きちゃうんじゃない?』
ジャミル『それなら、店先にあるジャムをつけて食べてみてください。特産品がフルーツなので、それらの加工品も名物です。特にアプリコットジャムは有名ですよ』