第3章 *アリアーブ・ナーリヤ*
ジャミル『いや、この方たちは学園の先輩や後輩で、友達じゃない』
ナジュマ『はいはい、そういうことにしておくよ』
マレウス『では、そろそろ観光の続きに行くか』
そうして今度は目の前に広がる屋台のフルーツの話になっていく中、ユウは少し離れた所から話を聞きながら、背中に隠れるへと声をかける
ユウ『、大丈夫?』
『ん...』
ユウ『怖かったね。でも、ナジュマちゃん良い子そうだよ。それに、きっと良いお友だちになれるんじゃない?』
『わ..かんない..なに、話していいのかも』
ユウ『そっか...ねぇ、もしかして歳の近い女の子と話すの初めて?』
『ん』
ユウ『そう、だよね...無理はしないで。僕に引っ付いてていいから』
『ごめん』
ユウ『謝らないの。僕がそうしたいだけだから』
『ユウ..好き』
ユウ『僕は愛してるよ』
ジャミル『ユウ、。お前たちも食べてみるといい』
ユウ『なんですこれ?』
ジャミル『絹の街のブランドフルーツ、シルキーメロンだ』
『メロン?』
ジャミルの声とメロンという単語に、ひょこっと顔を覗かせたに、ジャミルは少しその面持ちを暗くさせた
ジャミル『..悪いな。人見知りのお前に、ナジュマは負担になってしまった』
『..ううん、私こそ。怖いけど、でも、ジャミさんと久しぶりに会えて、嬉しそうだから。それでいい』
ジャミル『優しいな、お前は』
『~♪』
優しく頭を撫でられ気持ち良さそうに目を細めると、ユウとジャミルもつられて微笑んだ
ジャミル『さあ、これを食べてみろ』
ユウ『このメロンも、もしかして逸話ありですか?』
ジャミル『そうだ。例の貧しい青年が、友人とメロンを分け合って食べたという言い伝えから、友情や愛情が末永く続くと言われるようになった』
『愛、情..』
ユウ『うん、美味しい』
ジャミル『愛情と聞いて、食べるの早いな』
『みんなと、ここにいるみんなとの愛情が..ずっと続きますように..』
ジャミル『ふ、お前らしいな..』
ナジュマ『ジャミル..あんな顔するんだ..』