第3章 *アリアーブ・ナーリヤ*
ジャミル『えええっ!?』
ケイト『ジャミルくん、オレたちのアテンドで家に帰るのが遅くなっちゃうだろうし..ここでオレたちの買い物に付き合いながら、お兄ちゃんと積もる話でもしていけば?』
トレイ『そうだな。ジャミルと会うのも、久しぶりだろう』
ジャミル『だ、駄目です!!』
ナジュマ『私はOKですよ。なんか、楽しそうだし!』
ジャミル『俺は、お前に構っている余裕なんてない!』
ナジュマ『は?ジャミルに構ってもらいたいなんて、一言も言ってないんですけど』
ジャミル『とにかく駄目だ!!』
ナジュマ『ひどーい!折角伝言を届けに来たのに!私、ここに来たせいで、友達とお祭りで遊ぶ約束がパァになっちゃったんだけど!
はあー、まだお昼なのに、夜の花火大会まで、1人寂しくぶらぶらしなくちゃいけないのかぁ~。あーあ!つまんないなー!年に一度のお祭りなのにー!』
ジャミル『うっ!ぐぬぬぬ..』
マレウス『なぜバイパーはあんなに嫌がっているんだ?血の繋がった兄妹なのだろう』
トレイ『家での様子を俺たちに見せるのが、気恥ずかしいんじゃないかな?俺も弟妹がいるから、その気持ちはよーく分かる』
マレウス『そういうものか..?兄妹というものは、複雑なんだな』
ケイト『あと、その逆もあるよね~。オレだったら、姉ちゃんたちに友達と一緒にいるとこ見られるのも恥ずかしくてやだな』
等と話している中、どうしても帰らせたいジャミルは必死に説得(?)を試みるも
ジャミル『いいから帰れナジュマ!』
ナジュマ『ひっど。妹に対して冷たすぎ、信じられない。みなさんどう思いますか?』
トレイ『連れていけば良いじゃないか、ジャミル』
ケイト『熱砂の国をよく知ってる可愛いガイドさんが、1人増えたってことじゃん!』
マレウス『そうだな。それに、家族は大切にするものだ』
最後のマレウスの言葉が効いたのか、ジャミルはついに諦めたように、分かりましたと了承せざるを得なかった
ジャミル『みなさんが、そうおっしゃるなら..』
ナジュマ『そうこなくっちゃ!それじゃ、改めて、こんにちは。ナイトレイブンカレッジのみなさん。あれっ、お兄さんが頭につけてる飾り、珍しいですね』