第3章 *アリアーブ・ナーリヤ*
『この布、そんなにするんだね』
ジャミル『その中でも、皆様が今身に付けているのは、職人が時間をかけて手織りで仕上げた一級品。お客様に粗末なものはお貸しできないから、というアジーム家たっての希望でご用意しました』
カリム『トレイが気に入ったなら、好きなだけ持って帰っていいぜ!50枚くらいでいいか?』
トレイ『いや..さすがに遠慮するよ。いつもの帽子の方が、気が楽だ』
ジャミル『街に行けば、手頃な値段のものがありますから、そこで選んでみてはいかがでしょう』
トレイ『そうだな。身の丈にあったものを探してみるよ』
『私も..ほしい』
トレイ『なら、お揃いのを買わないか?』
『買う。お揃い、嬉しい』
小さく笑うの頭を撫でながらつられて微笑んでいると、リリアのためにも記録として写真を撮ろうということになった
しかしここで1つの避けては通れない問題が生じた
ユウ『の隣は僕ですから』
ケイト『え~、ユウちゃんいっつもちゃんの隣じゃん。たまにはオレたちにも譲ってよ』
トレイ『を真ん中にするとしても、隣に立てるのは二人までだな』
『私、誰でも嬉しいよ』
マレウス『なら僕が隣に立つ』
ジャミル『俺は..別に』
カリム『何言ってんだジャミル。"もう遠慮しない"んだろ?』
ジャミル『...そう、だったな。すみません先輩方。これに関しては、俺も譲ることはできません』
マレウス『ほう..ならどうする。どのようにして決めるんだ?』
ユウ『くじ引きでもしません?』
ジャミル『それどこから取り出した?まさか常に持ってるのか?』
ユウ『のことで揉めるなんて日常茶飯事でしょ?いつでも解決できるように作りました』
『グリムはだっこで一緒に撮ろ?』
グリム『仕方ねぇな。一緒に映ってやるんだゾ』
『んふふ..』
ユウ『ノォォォォォォォォンっ!!!』
『え、ルクさん?』
グリム『ルーク?あいつはここに来てねぇんだゾ?』
『え、でもノンって..』