第2章 *ゴーストマリッジ*
エース『いよっしゃあああ!ついに倒したぞ!』
グリム『いぇーい、なんだゾ!』
イライザ『あ..ああ..!』
リドル『もう花嫁を守る護衛もいない。今なら断絶の指輪をはめられそうだね』
エペル『暴れる前に、ケリをつけよう!』
エース『さーて、最後に言い残したことは?愛しのイデア先輩にお別れでも..』
『エース、待って』
エース『え?』
『もう大丈夫。お姫様はもう、分かってるから』
リドル『??一体どういう..』
イライザ『チャビーーーーっ!!』
『『『え?』』』
断絶の指輪を構えていたエースたちは、助けを乞うわけでもなくイデアの方へ走っていくのでもなく、真っ直ぐに倒れたチャビーの元へと走っていったことに呆気にとられていた
イライザ『チャビー、ああ..なんてことなの..!私を悪党から守って、ボロボロになってしまうなんて..』
エース『悪党って..それ、まさかオレたちのこと!?』
チャビー『姫様、悲しまないでください。貴女が笑顔であることが俺の幸せなんです..』
すると、突然チャビーの体が段々と薄くなり始めた
イライザ『チャビー?どうして、貴方の体がどんどん消えていく..』
チャビー『どうやら、先の戦いで力を使い果たしてしまったようだ。姫様..どうかいつまでも笑っていてくださいね。貴女の幸せを、いつも心から願っています。
王子様と末永くお幸せに..』
イライザ『いやよ..いや、行かないで!』
スウッと消えていくチャビーの手を取り、イライザはその瞳を涙で濡らしながら悲痛な声で叫ぶ
イライザ『私、貴方がいつも優しく励ましてくれたから、どんなに辛くても夢を追いかけてこられた。私には貴方が必要なのよ!』
チャビー『姫..』
イライザ『..ああ、そうなのね。今、ようやく分かったわ。私の本当の王子様は..チャビー、貴方よ!』
『『『ええっ!?』』』
『..良かった。やっと気づいてくれた』
チャビー『姫様..イライザ。私も、生きていた頃からずっと、貴女だけをお慕いしておりました』
イライザ『チャビー..愛してるわ』
消えゆくチャビーの唇に、イライザはそっとキスをした。すると..