第5章 *LIB ナイトメア・ビフォア・クリスマス*
『.....』
ユウ『もちょっと食べる?甘いもの、好きでしょ』
『...ん。ありがと』
浮かない顔で静かに包装を破く小さな体を後ろから抱きしめると、ユウはあやすように耳に口を近づけ囁く
ユウ『大丈夫。先輩たちが絶対何とかしてくれるから。今は少し休憩しようね..良い子良い子』
『....ん』
ひと齧りしたお菓子の甘みは感じなかった
?『ーーーー、ーーーーー』
『..んぅ?』
暫くすると誰かの話し声が耳に届き、少し眠りかけていた意識がハッキリとする。もう一度、今度はしっかり耳を澄ますと、スカリーの向かって行った方角から、彼ともう一人の声が聞こえてくる
その声は地を揺らす雷のようで、は何度も聞いたその愛しい声に深紅の瞳を輝かせた
『セベクだ。カボチャさんとお話ししてる』
ユウ『え、てことはセベク1人でスカリーを止めるつもり?』
『....ん。他の人の声聞こえない』
ユウ『さっきはああ言ったけど、急激に不安になってきた』
?『ーーー!ーーーー!』
『...ん?違う人の声がする。こっちに来てるよ』
スカリーとセベク以外の声に耳をそばたてると、こちらへと走ってくる足音と誰かを呼ぶ声が微かに聞こえる。それも一人二人ではなく大勢が向かってきていて、近づく声には身を乗り出した
『!リドルさん、アズさんにジェイさん。もしかして、ヴィルさんたちもいるのかな?』
ユウ『まさかの全員で来てくれた感じ?』
バタバタバタバタ..!!
二人の予想通り、慌ただしい足音と共にこちらへ向かってきたのは、自分たちを救出をしに来たリドルたちだった
リドル『!やっと見つけた..ユウ、、グリム、サー・スケリントン!みんな怪我はないかい?』
『リドルさん!やっぱりみんなで来てくれた』
アズール『ああ、さん。貴女がいなくなって、とても心配していたんですよ。散々町中を走り回って、それはもう隅から隅まで調べていたんです』