第2章 *ゴーストマリッジ*
ユウ『悲しそう?お姫様がやっと理想の王子を見つけて喜んでるのに?』
『ん..あんまり嬉しくなさそう』
ユウ『親心で結婚させたくない、とかじゃなさそうだね』
『もしかして..』
イライザ『さあ、イデア様を連れてきてちょうだい』
『『はっ』』
イライザ姫の要請に、周りのゴーストたちが応えると、ギィッと大食堂の扉が開かれ、中からいつの間にかタキシードを着せられたイデアが運ばれてきた
ユウ『わっ、いつの間に着替えさせられてたの』
『...カッコいい..』
『『『え"っ!!??』』』
真っ黒なタキシードに2輪の白百合を胸にさして現れたイデアに、はうっとりしながら思わず声をもらした
ユウ『くっそ..顔だけは良いんだからあの根暗先輩』
エース『オレだって着飾ればそれなりになるし』
リドル『う~ん。悔しいが様にはなっているね』
イデア『どいつもこいつもなんて役立たずなんだ..全員みっともなくフラれて、虫みたい転がって..』
『『『むっ...』』』
連れてこられたイデアは、目の前で無惨にフラれて床に転がされた花婿候補たちを見て、呆れ果てた声で罵った
その言葉に花婿候補たちはおろか、それを見ていたユウたちも頭にカチンときた
イデア『何のためのリア充だよ!普段馬鹿みたいにウェイしてるくせに、恥ずかしくないのか!?』
エペル『うわ..折角助けに行ったのにあんな言い方』
リドル『まったく..あの人はどうしていつもいつも』
『イデさん..悪い子。カッコいいって言ったの取り消し』
ユウ『助けに行くのやめてこのまま結婚させちゃえば?』
学園長『いやダメですから!ダメですからね!!』
イライザ『結婚式は今夜にしましょう!!』
イデア『こ、今夜ぁ!?』
イライザ『そうよ、ダーリン。今夜0時の鐘と共に、私たちは近いのキスをして永遠に結ばれるの。そして、魂だけの存在になって..ハネムーン旅行よっ!』
死ぬことにこれ以上ない焦りを見せたイデアは、さっきとはうって変わって、花婿候補たちに全力で助けを求め始めた
だが、散々言われて頭にきていた彼らに、イデアを救う気持ちはとうに失せており、寧ろ結婚を喜び始める始末だった